WordPressの診断で、1回の回答に対して複数の結果をまとめて表示することはできます。 よくある診断ツールは「回答 → 1つの結果」で終わりますが、実務では「条件に当てはまるおすすめを全部見せたい」「タイプ判定と一緒に注意点も出したい」という場面が意外と多いです。
ポイントは、結果を1つに絞り込もうとしないことです。 診断シミュレーションProは、結果コンテンツ側が「表示する条件」を持つ作りになっていて、条件に合った結果が複数あれば、その全部をそのページ内にまとめて表示します。該当した件数も一緒に出ます。
この記事は、その「複数結果の出し方」をどう設計すると破綻しないか、という話です。
「1回答 = 1結果」にこだわると、けっこう詰まる

最初に結果を1つだけ出す前提で作ると、後からこういう場面で困りやすいです。
- おすすめ商品が1つに絞れない(条件的にAもBも当てはまる)
- タイプ診断の結果に、補足やおすすめ行動も並べて見せたい
- 「敏感肌向け」と「時短ケア向け」のように、軸の違う結果が同時に当てはまる
実際よくあるのは、無理に1結果へ絞ろうとして条件を細かくしすぎ、結果パターンが増えて自分でも管理できなくなるパターンです。 表などにまとめないと管理できない状態になる前に元から見直す必要があります。
複数当てはまるものは複数出してよい、と割り切れると、設計はかなり楽になります。
仕組み: 結果が「表示される条件」を持っている
ここが他のツールと一番違うところなので、先に整理しておきます。
診断シミュレーションProは、「この選択肢を選んだらこの結果へ飛ばす」という線を引くタイプではありません。 代わりに、それぞれの結果コンテンツが「どの設問でどの選択肢が選ばれていたら自分を表示するか」という条件を持ちます。(この仕組みを回答マトリクスと呼びます)
判定はシンプルで、
- 設定した条件をすべて満たしたとき(AND)にその結果が表示される
- 条件に入れていない設問は「不問」=判定に影響しない
- 条件を満たす結果が複数あれば、そのまま全部表示される
この「不問」があるおかげで、結果ごとに見る設問を変えられます。 ある結果はQ1だけを条件にして、別の結果はQ1とQ3を条件にする、という組み方ができるわけです。

スキンケア診断で考えると分かりやすい
たとえば3問のスキンケア診断を例にします。
- Q1: 肌の悩みは?
- Q2: ケアにかけられる時間は?
- Q3: 予算は?
ここで「敏感肌向け」の結果は、Q1で「敏感・ゆらぎ」が選ばれていれば出したい。Q2やQ3は関係ありません。 なので、この結果の条件は Q1だけにして、Q2・Q3は不問にします。
一方で「時短・プチプラ向け」の結果は、Q2が「短時間」かつQ3が「低め」のときに出したい。こちらは Q2とQ3を条件にして、Q1は不問にします。
すると、肌悩み=敏感/時間=短い/予算=低め と回答した人には、「敏感肌向け」と「時短・プチプラ向け」が両方表示されることになります。 1つに絞らず、その人に当てはまるものを素直に全部見せられる、というのがこの作り方の利点です。
複数表示されたときに、どう見えるか
条件に一致した結果が複数あるときは、その全部が同じページ内に並んで表示されます。ページ遷移はなく、回答するとその場(AJAX)で出ます。 該当した件数も提示されるので、「あなたに当てはまるおすすめは2件です」のような見せ方ができます。
実務では、ここで結果コンテンツの作り込みが効いてきます。
結果は通常のブロックエディタで作れるので、見出し・画像・ボタン・問い合わせフォームまで入れられます。 複数並ぶ前提なら、1件ずつが長すぎると読みづらくなるので、最初は1結果あたりの情報量を絞っておくほうが見やすいです。
慣れてきたら設置ページ、設置場所に応じて調整することで読み手により行動を促すことができるようになります。
設問を増やしても分岐が壊れにくい理由
複数結果を扱い始めると、運用しているうちに「設問を1つ足したい」「選択肢の順番を入れ替えたい」が必ず出てきます。 ここで普通なら、並べ替えた瞬間に分岐がズレて壊れる、という事故が起きやすいところです。
診断シミュレーションProでは、選択肢に安定したIDが自動で振られているので、設問や選択肢を後から並べ替えても、設定済みの条件はそのまま生きます。 「順番を直したら結果が変わってしまった」が起きにくいのは、複数結果を長く運用するうえでは地味に効きます。
詰まりやすいところ
複数結果はうまく使うと強いですが、いくつか先に決めておかないと後で困ります。
どれにも当てはまらない人への結果を用意し忘れがちです。 条件を細かくしすぎると、回答したのに表示される結果が1つもない、という空振りが起きます。せっかく最後まで答えてくれた人に何も返せないのは、いちばん離脱されるパターンです。 最低でも「どの条件にも当てはまらない場合の共通結果」を1つ置いておくと安心です。
逆に、条件をゆるくしすぎて結果が出すぎるのも読みづらくなります。 全員に5件出るような診断は、結局「で、どれ?」になってしまいます。出しても3件くらいまでに収まるよう、不問にする設問を意識的に決めておくとバランスが取りやすいです。
最初から全パターンを作り込もうとせず、代表的な結果をいくつか作って公開し、完了率や結果分布を見ながら条件を調整していくほうが現実的です。
向いている場面 / そうでない場面
複数結果が活きるのは、当てはまるものを並べて見せたいケースです。
- 条件に合うおすすめ商品・プランを複数提示したい
- タイプ判定に、補足やおすすめ行動を添えたい
- 軸の違う結果(肌質×ケア方針 など)が同時に当てはまる診断
逆に、必ず1つに絞り込みたい性格診断のような用途では、複数表示はかえって邪魔になります。その場合は条件を排他的に設計して、1件だけ当たるようにします。
金額をその場で四則演算するような本格的なライブ計算機も、この仕組みの守備範囲ではありません。
設置はショートコード1行
設計さえ決まれば、設置自体は難しくありません。 設問セットを作るとIDが振られるので、固定ページや投稿に次の1行を貼るだけです。
[mqs_simulator id="設問セットID"]
id には自分で作った設問セットのIDを入れます。ブロックエディタなら「診断シミュレーション」ブロックから対象の診断を選んでも設置できます。
まとめ
WordPressの診断で複数結果を同時に出すこと自体は、難しくありません。 鍵は、結果を無理に1つへ絞らず、それぞれの結果に「表示する条件」を持たせて、当てはまるものを全部出すという考え方に切り替えることです。
診断シミュレーションProなら、AND条件と「不問」の組み合わせで結果ごとに見る設問を変えられ、条件に合う結果をまとめて表示できます。選択肢に安定IDが振られているので、後から設問を並べ替えても分岐は壊れません。
最初は「どれにも当てはまらない人用の共通結果」だけ先に用意し、代表的な結果を数件作って公開して、出方を見ながら条件を詰めていくのがおすすめです。
