業種別、キャンペーン別、クライアント別——同じ型の診断をいくつも作りたくなる場面は意外と多いです。 そのたびにゼロから設問を組み直していると時間がいくらあっても足りませんし、作るたびに微妙に作りが変わって、後で見比べたときにバラバラになります。
先に言ってしまうと、診断シミュレーションProなら設問セットを1本きちんと作り込んで、それを複製してベースにするのがいちばん速いです。 設問は使い回せて、選択肢には安定IDが振られているので、複製した後で並べ替えたり中身を差し替えたりしても回答マトリクスの条件が壊れにくい。JSONで書き出せば別サイトにも持っていけます。
ただ、量産で本当に大変なのは「複製する操作」そのものではありません。増やした後の整理です。 この記事は、複製して量産するときに崩れないようにするための、順番と決めごとの話が中心です。

まず「型になる1本」を丁寧に作る
複製を前提にするなら、最初の1本をどれだけ整えておくかで後がだいぶ変わります。 ここで雑に作ると、複製するたびに同じ粗をコピーし続けることになるからです。
型として作り込んでおきたいのは、設問セットが持っている部分です。 診断シミュレーションProの設問セットは、設問の並びだけでなく、カラープリセットやボタンの文言、進捗バーといったデザインまで一緒に持っています。複製するとこのデザインごとコピーされるので、ブランドの色やトーンを最初の1本で決めておけば、量産したぶん全部に同じ見た目が引き継がれます。
逆に言うと、最初の1本で色も文言もバラバラなまま複製を始めると、後から全部を直すはめになります。テンプレ元はいわば原盤なので、ここは少し時間をかける価値があります。
複製は設問セットごとコピーする
型ができたら、設問セットの一覧から複製します。 複製すると、設問の並び・デザイン・回答マトリクスの条件まで含めて、まるごと新しい設問セットができます。あとは業種なりキャンペーンなりに合わせて、必要なところだけ書き換えていく流れです。
ここで効いてくるのが、選択肢に自動で振られる安定IDです。 複製した後に「この設問の選択肢を1つ足したい」「順番を入れ替えたい」が出てくるのは普通のことですが、選択肢のIDは並び順とは別に保持されているので、並べ替えても回答マトリクスの条件はそのまま生きます。 「コピーして手を入れたら結果の出方が変わってしまった」が起きにくいのは、同じ型をいくつも複製して少しずつ変えていく運用では地味に効きます。
共通の設問は使い回せる(ただし更新範囲に注意)
量産していると、複数の診断で同じことを聞く場面が必ず出てきます。 たとえば「ご予算は?」「お住まいのエリアは?」のような、業種が違っても共通で聞きたい設問です。
診断シミュレーションProでは、設問そのものがカスタム投稿になっていて、複数の設問セットで同じ設問を使い回せます。 よく使う共通設問をいくつか作っておけば、新しい診断を組むときにそれを差し込むだけで済みます。毎回似た質問を作り直さなくていいので、量産のスピードはかなり上がります。
ただし、ここは一点だけ注意が要ります。 使い回している設問を片方で直すと、それを使っている診断すべてに反映されます。 「Aの診断の文言だけ変えたいつもりが、共通で使っていたせいでBの診断も変わってしまった」が起こりやすいところです。
なので、共通設問は「全部で同じであってほしいもの」だけに絞るのがコツです。 診断ごとに表現を変えたい設問は、使い回さずにその設問セット用に作る。最初に「これは共通」「これは個別」をざっくり分けておくと、後から事故りません。
いちばん崩れやすいのは結果コンテンツの整理

量産で実際に崩れるのは、設問ではなく結果コンテンツのほうです。
結果コンテンツは通常のブロックエディタで作るので、画像もボタンも問い合わせフォームも自由に入れられて作りやすい反面、数が増えるとどれがどの診断のものか分からなくなります。 「業種A向けのおすすめプラン」と「業種B向けのおすすめプラン」のように、似た名前の結果が並び始めると、編集しようとしたときにどれを開けばいいのか迷います。
ここで効くのが、命名と整理のルールを増やす前に決めてしまうことです。 よくあるのは、ルールを決めずに複製を始めて、10本20本と増えてから「どれがどれだか分からない」となるパターンです。後から名前を付け直すのは想像以上に面倒なので、最初の数本のうちに型を決めておくほうが圧倒的に楽です。
決めごとは難しいものでなくて構いません。たとえば、
- 結果コンテンツのタイトルの頭に診断名や業種の識別子を入れる(「[不動産]ファミリー向け」など)
- 複製したらまず全部の結果名を新しい診断のものに直す、を最初の作業にする
- 「どの条件にも当てはまらない人向けの共通結果」を、複製のたびに必ず1つ用意する
このあたりを最初に決めておくだけで、量産しても一覧で迷わなくなります。
複製直後は結果コンテンツの条件も型のままコピーされているので、回答マトリクスを新しい診断の中身に合わせて見直すのも忘れないようにします。複製した安心感で条件を直し忘れると、別の診断のつもりの結果が出てしまいます。
どのページに何を設置したか分からなくなる問題
複製で診断が増えてくると、もう一つ困りやすいのが設置場所の管理です。 似た診断がいくつもあると、「このページに貼ったのはどの設問セットだったか」がだんだん思い出せなくなります。間違って別の業種用の診断を貼ってしまう、なんてことも起こります。
設置自体は、設問セットを作るとIDが振られるので、固定ページや投稿に次の1行を貼るだけです。
[mqs_simulator id="設問セットID"]
id には設置したい設問セットのIDを入れます。ブロックエディタなら「診断シミュレーション」ブロックから対象の診断を選んでも設置できます。テンプレートやACFなど本文以外から呼び出すときだけ、設定の「アセット強制読み込み」をオンにしておくと確実に表示されます。
どの診断をどこに置いたか分からなくなったときは、設問セットの編集画面で使用中ページを確認できます。 量産した診断を後から差し替える・棚卸しするときに、これがあるとかなり助かります。設置済みのページが一覧で分かるので、「この診断はもう使っていない」「貼り間違えていた」に気づけます。
別サイトへ持っていくならJSONで書き出す
同じサイト内で複製するだけでなく、別のサイトに同じ型を持っていきたい場面もあります。制作会社がクライアントに納品する、検証サイトで作ってから本番に移す、といったケースです。
このときはJSONエクスポート/インポートを使います。 作り込んだ設問セットをJSONで書き出して、別サイトの診断シミュレーションProに読み込ませれば、設問や条件ごと移せます。1サイトで型を完成させてから横展開する、という量産の仕方ができるわけです。
クライアントごとに似た診断を納品する制作会社なら、自社の検証環境で標準テンプレを1本作り込んでおいて、案件ごとにJSONで持ち出して微調整、という流れが現実的です。毎回サイト上でゼロから組むより、確実に速くて品質も揃います。
量産の前に決めておくと楽なこと
最後に、複製で量産を始める前に決めておくとあとが楽になることをまとめておきます。
型になる設問セットは、デザインと共通設問まで含めて1本作り込んでおく。共通で使い回す設問と、診断ごとに作り分ける設問を先に分けておく。結果コンテンツの命名ルールと「当てはまらない人向けの共通結果」を、数が増える前に決めておく。
この3つを最初にやっておくだけで、複製して増やしても一覧で迷わず、片方を直したら別の診断が壊れる、といった事故も減ります。 逆に、勢いで複製を始めてから整理しようとすると、増えたぶんだけ手戻りが大きくなります。量産で時間を節約したいなら、最初の段取りにこそ少し時間をかけるのが結局いちばん早いです。
診断シミュレーションProは、設問セットの複製・共通設問の使い回し・安定IDによる壊れにくさ・JSONでの持ち出しと、同じ型の診断を増やすための仕組みがひととおり揃っています。作り方の詳しい流れは使い方ガイドに、機能の全体像は製品ページにまとめてあるので、量産を検討しているならあわせて見てみてください。
