店舗一覧を「自分の近くの店」から探せる地図にする(WordPress)

店舗や拠点が全国に散らばっていると、サイトの「店舗一覧」ページはたいてい縦に長い表か、都道府県名のリンクがずらっと並んだリストになります。運営側は網羅できて満足なのですが、訪問者は「で、自分の近くの店はどこ?」を地名から目で探す羽目になります。地図なら、この探し方が逆になります。ユーザーは自分のいる場所を起点に、地図上で近いエリアをクリックして店舗ページへ進める。 全国チェーンや多拠点のサイトで、店舗や営業所、拠点への導線を作りたい人向けに、クリックできる日本地図でこの動線をどう組むかを書きます。

例として地図生成プラグイン Japan Clickable Map を使いますが、考え方の中心は「直リンクとポップアップをどう使い分けるか」です。

目次

まずは県に店舗ページを貼るところから

いちばん素直なのは、都道府県マップを1枚作って、店舗のある県にだけリンクを貼る形です。47都道府県を全部塗る必要はなく、リンクを設定した県だけがクリックできるので、出店していない県はベース色のまま、押しても反応しません。訪問者は「色がついて押せる県=店がある県」と直感的に分かります。

設置は、マップを保存すると振られるIDを使って、固定ページや投稿に1行貼るだけです。

[jcm_map id="マップID"]

id には自分が作ったマップのIDを入れます。ショートコードを使わず、ブロックエディタで「クリッカブル地図」ブロックを置いて一覧からマップを選んでも構いません。1県につき店舗が1つだけなら、これでもう完成と言っていい状態です。クリックした県の店舗ページにそのまま飛びます。

1県に何店舗もあると、直リンクは行き詰まる

問題は、ここから店舗が増えたときです。県に貼れるリンクは原則ひとつなので、東京に5店舗、愛知に3店舗、というサイトだと「東京をクリックしたらどの店に飛ばすのか」を決められなくなります。県別ページを1枚かませて中継する手もありますが、ページが増えるほど更新の手間も増えますし、訪問者にも一段階よけいなクリックを強います。店舗数が県数を上回り始めた時点で、県への直リンクは設計として無理が出ます。

ここで効くのが、地方単位のポップアップです。都道府県マップで「全国を地方ごとに区切る」表示にして、地方の遷移方式をポップアップにすると、地方をクリックしたときに小窓が開き、複数の行き先を一覧で出せます。区切りは標準の8地方区分(北海道、東北、関東、中部、近畿、中国、四国、九州)でもいいですし、「東海(愛知/岐阜/三重)」のように複数県をまとめた独自エリアを自分で定義して、その単位でポップアップを出すこともできます。関東をクリックしたら都内3店舗と神奈川2店舗を一覧で見せる、という出し方が、ようやく自然にできます。

ポップアップの中身は店舗名で並べられる

このポップアップに入れるリンク項目が、店舗一覧では地味に効きます。リンクはURLを直接書いてもいいのですが、もうひとつ、サイト内の固定ページや投稿、カテゴリーを検索して選ぶやり方があります。店舗ページを投稿や固定ページで作っているなら、入力欄で店舗名を検索して選ぶだけ。選んだ場合は内部的にIDで参照するので、後からパーマリンクを変えてもリンクが切れません。 店舗ページのURL構造を見直しても、ポップアップ側を直す必要がない、ということです。

表示名も自由に付けられます。県名に縛られず「尾張西店」「みなとみらい店」のように、訪問者が見て分かる店舗名で並べられる。一覧表をそのまま地図に移したような、店名ベースの導線が作れるのがここの強みです。

ひとつ知っておくと後で困らないのが、選んだ店舗ページを非公開にしたり削除したりすると、その項目はポップアップから黙って消える点です。エラーにはならず、ただ一覧に出なくなります。リンク切れを出さない安全側の挙動ではありますが、「あの店が地図に出ていない」と気づいたら、まず店舗ページが公開状態かを疑うと早いです。

どこまで直リンク、どこからポップアップか

実務では、全部をポップアップにする必要はありません。1県1店舗で足りる地域は県への直リンクのまま、店舗が密集する都市圏だけ地方やエリアのポップアップにする、という混在がいちばん収まりがいいです。「県=店が1つ」のうちは直リンク、「県の中で選ばせたい」ならポップアップと切り分けると、迷いません。最初から全国を作り込まず、店舗の多いエリアから手を付けるのが現実的です。

なお、市区町村単位まで細かく見せたい場合は市区町村マップもありますが、こちらにポップアップはありません。市区町村側は色分けと凡例(例:対応エリア=緑)で見せる作りなので、「市区町村の地図で店舗を一覧表示」という使い方にはなりません。店舗を一覧から選ばせたいなら、都道府県マップ+ポップアップが軸になります。

公開前にひとつだけ。この地図データは国土交通省の公式データ(国土数値情報)由来で、表示ページに出典を明記すれば商用でも使えます。その一文はプラグインが自動では出さないので、フッターなどに自分で添える点だけ忘れずに(具体的な文言や条件は商用利用を扱った記事にまとめています)。

店舗一覧を「並べる」ページから「探せる」地図に変えたいなら、Japan Clickable Map で都道府県マップを1枚作るところから試せます。直リンクとポップアップの使い分けも含めて、詳しい仕様は 製品ページで確認できます。

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